ぶっちー、

こんにちは、度々の連投失礼します。

「交換ブログなのだから、ぶっちーのお返事を待つべきではないか?」
「まあそう堅いこと言わずに、書きたいなら書いちゃえば?」

両者せめぎ合いの末、後者が勝利しました。

この際、もう「交換」にはこだわらず、単に「俺とぶっちーの共同ブログ」でもいいのかもしれないな、という気もしている今日この頃。
タイトルは「アラサー男女の交換ブログだったブログ」に改めて(ってこれ、前にぶっちーから提案されたじゃん。そもそももはやアラサーじゃないし、っていう)。
というか今のブログデザインだとタイトル表示されてないし、ただ俺たちの(アラサーだった頃の)写真があるだけだし、まあ何でもいいか。

「人は(俺は)どうすればもっと創造的に働けるのか」

本日のお題は、こちらです。

仕事がね、あんまり面白くないんですよ、やっぱり。
今の仕事を始めて1年半くらい経つけど(休業期間はあったけど)、なかなか面白くならない。
同僚もクライアントも良い人たちだし、薄給だけどホワイト企業だし、リモートワークだし、職場環境は総じて良い。
それなりに裁量持たせてもらってるし、自分が何かやって同僚やクライアントに喜んでもらえたらもちろん嬉しい。
ただ、その「何か」、つまり肝心の仕事内容があまり面白くない。
仕事のやり方、進め方、考え方もひっくるめたコンテンツの中身が、どうも面白くない。

今の職場は一応、コンサルティング会社として20年のキャリアがあるし(一説によると、会社が20年存続する可能性は0.3%)、社長はマッキンゼーのレジェンドだし、それなりのノウハウとか方法論、仕事のやり方みたいなものはあるんだよね。
ペーペーの俺は一応、そのやり方みたいなものを見様見真似でやっているわけだが、これがまあ面白くないんだ。
何が面白くないか、端的に言うと「クリエイティブじゃない」んだよね、やっぱり。
半ばマニュアル化した「コンサルティング」メソッドがあって、それをどれだけ上手くやれるか、再現できるか、という競技。
もちろん、最低限の基礎知識は大事だとは思うよ。
でも我々(俺とぶっちーね)、一応受験エリートだからこういうのはまあ、やれと言われればできるじゃないですか。
実際、今の職場もそれなりに高学歴、真面目な優等生タイプの人が多いと思う(医学部生のインターンとかもいるし)。
でも、偉そうなこと言うようだけど、彼ら彼女らと話してて、どうも「頭が良い」という感じがしないんですよ。
与えられた仕事(というか作業)をソツなくこなすのは得意でも、思考や行動に「キレ」がないというか。
何より、面白くない。
ここで言う「面白い」ってのは、お笑い芸人的な話じゃなくて、有機的なコミュニケーションにおける瞬発力みたいなものがあるかどうか、ということ。
たとえば、予め用意した資料をもとにプレゼンテーションするのは上手でも、自由なブレストの場で反射的に良いアイデア、あるいは良いパスを出せない人はあまり面白くないと思う。
まあ、これは俺自身が抱えている問題でもあって、今、仕事をしていてそういう瞬間(と、そもそも機会)が本当に少ない。
脳内がスパークする瞬間、良いアイデアを閃いた時のあの快感(クリエイティブ・エクスタシー)が、全然ない。
というのが僕の最近の、目下の問題意識なのです。

「仮説思考」って本、読んだことある?

BCGことボストン・コンサルティング・グループ元日本代表で、今は早稲田のビジネススクールで教えている内田和成さんという人が今から14年前に書いた本なんだけど、これが結構売れたみたいで、この本がキッカケで「仮説」っていう言葉がコンサル業界に限らずビジネスシーンでよく使われるようになったそうだ。
ぶっちーには説明不要な気がするけど、仮説思考とはざっくり言うと「闇雲に調べごとをしたり当てずっぽうに考えるんじゃなくて、今手元にある断片的な情報をもとに自分なりの仮説(ストーリー)を組み立てて、それが正しいかどうか検証するにはどうしたらいいかを考えてリサーチとかインタビューした方が効率的だよ」というような考え方。
余談だけど先日、ハヤトに「ハル、ウミガメスープの問題、知ってるか?」と言われて唐突に出題された「ウミガメスープの問題」がめっちゃ面白くて「これ、まさに仮説思考だ!」と盛り上がった(もし興味あったら「ウミガメスープの問題」または「水平思考クイズ」で調べてみて。ぶっちーも絶対好きだと思う)。

と、まあそんなわけで「仮説思考」なるものを世に広めたのが内田和成さんという人なんだけど、彼は他にも「論点思考」そして「右脳思考」という本を書いているのね。

「論点思考」は「与えられた問題を上手に解くよりも、本当に解くべき問題(論点)を見極めるセンスの方が大事ですよ」という話。
そして「右脳思考」は「ビジネスシーン、特にコンサル業界ではロジカルシンキングが重要視されているけど、もっと右脳をフル活用しましょうよ」という内容で、本を読むとこれがなかなか痺れるんだ。

「思いつき、閃き、勘、大いに結構!」
「情報の整理なんて不自然で面倒臭いことするな、脳の自然淘汰機能に任せろ!」
「デジタルツールはギリギリまで使うな!とにかくアナログに手を動かせ!」
「日常生活(料理とか)で自然と発揮しているクリエイティビティを仕事に持ち込め!」
「右脳(アイデア)と左脳(ロジック)でキャッチボールをしながら仕事をしろ!」

いや、実際の文体はこんなに押し付けがましくないんだけど、とにかくこんな感じの話が、膨大な例え話と一緒に書かれている(この膨大な例え話の引き出しこそが多分、彼のクリエイティビティの源泉)。
内田さんはアメリカのビジネス誌で「世界の有力コンサルタント25人」に選ばれたこともあるそうだけど、そんな人がこれだけ「右脳」を推しまくっているという事実に痺れたし、「ロックだな」って思った。
ダルビッシュやモハメド・マハティールに匹敵するロックさ。

昨今は「ロジック」や「エビデンス」をやたらと求められるから(ビッグデータとかが流行りだした頃からかな)、みんな「ちょっとした思いつき」とか「ふと浮かんだアイデア」とかを封印して「ファクトベース」で会話をし、結果として何ともつまらない商品やらサービスやらが生まれているような気がする。

ロジックとかエビデンスありきで作られたものって、つまらないし、何より胡散臭い。
AだからBであり、BだからCであり、CだからDであり、故にDである……みたいに言われると一見もっともらしいんだけど、冷静に考えると「いや、理屈はわかったけど実際問題さ、Dってイケてると思う?イケてなくない?ダサくない?このサービス使いたいと思う?思わないっしょ?」みたいなことを最近俺は生意気にも結構言うんだけど、周りはポカンとして、やがて「それを言っちゃあ、おしまいよ」みたいな雰囲気になるんだよね。
Dがイケてないことはみんな何となくわかってるんだけど、とはいえAだからB、BだからC、CだからD……とロジックを積み上げてようやくここまで来たわけで、そのプロセスに対してクライアントからお金をもらっている以上、今さら「Dはダサいのでダメです」なんて言えないわけだ。
クライアントも(特に大企業や役所の場合)、実のところ「良いアイデア」とか「画期的なサービス」より「コンサル会社のお墨付き」を求めていることが多くて、だから「Dが本当に良い結論なのかどうか」よりも、Dに至るロジカルな説明の方が重要なんだと思う。

ぶっちゃけ、ひとりセンスの良い人が「Eがいいんじゃないかな、何となく」とか言った方が、当たる気がするんだけどね(弊社の社長は結構こういうタイプだと思う、女性ということも関係あるのかも)。

でも、センスは目に見えないから評価の対象にもなりにくいし、だからみんなTOEICとかMBAとか、資格とかスキルの習得に走るよね(俺にもそういう傾向は多分にある)。
履歴書に書ける、可視化できる能力の習得。
でも今、AIの自動翻訳技術とか半端ないし(最近結構使ってる)、TOEIC990点取ったところで「それがどうした」って感じだと思うんだよね。
それよりも、たとえば「TOEIC300点なのになぜか世界中の誰とでも友達になれる」とか、そういう目には見えないし資格もないけど確かに存在する「センス」こそが、仕事において(そして人生において)何よりも重要なんじゃないか、と思う。

ちなみに、これもある本で読んで「なるほど」と思ったんだけど、人を「センス」と「意欲(やる気)」の有無で4パターンに分類するとする(例えば「センスはあるけど意欲がない人」とか「センスはないけど意欲がある人」とか)。
この4パターンのうち、経営者とかリーダーに最も向いているのはどのタイプだと思う?

答えは「センスはあるけど意欲がない人」。

このタイプは、ただでさえセンスが良いのに、さらに「なるべく楽して勝とうとする」から、周りも疲弊しないし、最もリーダーに向いている。
まあ、ぶっちーの顔が思い浮かんだよね。笑

ちなみに「センスが良くて意欲もある人」は、リーダーを支える参謀役が向いている(優秀な右腕、ナンバー2)。
で、もっとも迷惑なのが「センスはないけど意欲はある人」。
このタイプは無駄に組織を引っ掻き回したり、筋の悪い策略を仕掛けて周りを疲弊させたりする。
誰しも、思い当たる顔のひとつやふたつあるんじゃないかな。笑

「人は(俺は)どうすればもっと創造的に働けるのか」

以上、本日のお題でした。

答えはまだ出ていませんが、創造的に働くためには「右脳」や「センス」を活かすことが必要不可欠、という話で間違いなさそうです。
では、一体どうすれば右脳がスパークし、センスが磨かれるのでしょうか?

次回は、最近のプチマイブーム「料理」と「クリエイティビティ」についての話をしたいと思います(多分)。

2020.07.08
ハル