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ぶっちー、

グーテンターク!
ベッケンバウアー?

お返事遅くなってごめんぽ。
 
ゴールデンウィーク、いかがお過ごし?
俺? 俺は毎週がゴールデンウィークだよ。
ゴールデンウィークフォーエバーエンドエバー。

この前シンガポール行ったとき、飛行機の中で珍しく映画見たんだけど。

「マネーショート 華麗なる大逆転」っていう、今日本でも上映してるやつ。
リーマンショック前にサブプライムローンがヤバいぞって気付いたトレーダーたちが、バブル崩壊に賭けた空売りで大儲けしたっていう話。
字幕なかったから日本語と英語で1回ずつ見たんだけど、結構コメディチックな感じで面白かった。
この映画を見たからというわけじゃないけど最近、ちょっと金融の勉強したいなーと思ってる。



この映画の原作がさ、マイケル・ルイスっていうアメリカの有名なノンフィクション作家が書いた「世紀の空売り」っていう本なんだけど、この人「マネーボール」を書いた人なのよ。
これもブラッド・ピット主演で映画化されて結構流行ったけど、見た?
メジャーリーグの貧乏球団がデータ分析を駆使した革新的な球団経営で勝ちまくるっていう、実話を基にした話。
アメリカの野球ファンとかスポーツビジネス関係者の間では、バイブルみたいになってる作品でさ。
原作はちょいマニアックだけど、映画はヒューマンドラマとして楽しめるからオススメだよ。



このマイケル・ルイスって人、アメリカでは超売れっ子のベストセラー作家なんだけど、
経歴というかバックグラウンドがなかなか面白くて。

プリンストン大学で美術史を学んでからロンドンの大学院で経済学の修士号を取って、それからウォール街で債権セールスマンとして3年働いて、その経験を下地に「ライアーズ・ポーカー」っていう金融ノンフィクションを書いたらいきなり欧米で100万部超えのベストセラー。
出版が1989年だから俺がまだ3歳、ベルリンの壁がブレークダウンした年やな。
その後も金融ネタをメインにしつつ、たまに「マネーボール」みたいなスポーツものも書いたりして。
金融ジャーナリストとしても活動してて、ニューヨークタイムズとかブルームバーグとかにコラム書いたりとかもしてるのよ。
こういうキャリア、めっちゃセクシーだと思うわ。

で、そんな彼のディスコグラフィーの中でも極めて異色な作品と思われる「コーチ」っていう本を昨日読んだんだけど。

どんな内容かというと、彼が高校時代にプレーしてた野球チームに元マイナーリーガーの名物鬼コーチがいて、その鬼コーチにめちゃしごかれたけど人生で大切なことを学んだよっていうアメリカ版巨人の星みたいなスポ根ストーリー。
ところどころに写真とかイラストとか入った、100ページくらいのエッセイで。
雑誌の編集者に「もし、なんでも自由に書いていいと言われたら何を書く?」って言われて、これ書いたんだって。
「マネーショート」も「マネーボール」もスリリングでセンセーショナルな作品だったけど、この「コーチ」は全然作風が違くて。
高校時代の極めてパーソナルな思い出話と、30年経ってそのコーチに会いに行って「最近は親が過保護すぎてクレームが来て困るよ」みたいな愚痴を聞きながら子供の教育について考えるっていう、やたら平和でノスタルジックな話なのよ。
サブタイトルも"Lesson on the game of life"とかいう、これまた古き良きアメリカンベースボール的な感じだし。
ウォール街の裏側とか、メジャーリーグビジネスの最先端とか書いてベストセラー連発してる人が、こんな地味な話書いちゃうんだ!みたいな。
でも、やっぱり文章は面白いし、サラッと良いこと書いてあって、読み終えた後も心に残るんだよね。
「自分で三塁打を打たなくても、生まれたときから三塁ベースに立っているような良家の子女」とか、言い回しがいちいちオシャレで。
ああ、やっぱり野球って良いなあと思える素敵な作品だったよ。
高校野球好きのぶっちーにもぜひ、読んでもらいたいね。
 
 



2016.05.05
ハル