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ぶっちー、

你好。
元気?
我超元気也。

この前ぶっちーが書いてくれた<趣味の就活>の話だけどさ、

「会社選びの軸は?」とか聞かれても
「太ってる人が少ない」とか
「意地悪そうな女性が少ない」しか気にしてないし。
あと「頭のいい人と働きたい」くらいかな。

みんな一体なにを基準に仕事を選んでるんだろう。
将来こうなりたいっていうビジョンとかも別にないしな。

君は相変わらず、素直でいいよね。
ピーターパン症候群よ永遠なれ。

ぶっちーが書いてくれた会社選びの軸、若干乱暴に要約するとさ、
「太ってなくて性格が良くてかつ頭もいいイケメンと働きたい」ってことでしょ?
いやいや、世の中そんな俺みたいな人ばかりじゃないよ?
もう30歳なんだし、もう少し足元を見た方がいいんじゃない?

あ、ごめんごめん。
ジョークねジョーク、イッツジャストアジョーク。
今日はいいお天気だね、ハハッ!

いや、真面目な話をするとさ、
ぶっちーの会社選び、というか人選びの基準、
実に明瞭でわかりやすくて、とてもいいなと思ったよ。

会社選びの軸とかいうと、みんなよく「成長できる環境がいい」とか言うけどさ。
人間、真面目に生きてれば成長なんて勝手にすると思うんだよ。
それよりもぶっちーみたいに「こういう人はムリ」とかをちゃんとクリアにしておく方が、
後から面倒臭い人間関係に悩むことも悩ませることもなくなるし、よっぽど大人な発想だと思うんだよ。

でもまあ就活生としてスーツコスプレして会社を訪問して、
どういう会社にどういう人がいるのか見るのはとても楽しいよ。
東京駅の目の前のすごく大きなビルでエレベーター待ったりしてると、
キャリアウーマン気分味わえるし、
シェアオフィスで始めてるスタートアップの会社へ行けば、
"Social Network"の映画の最初の方のスピード感が味わえる。

君は相変わらず、軽やかでいいよね。
平成のオードリー・ヘップバーンよ永遠なれ。

しかし「キャリアウーマン気分」とか、
「"Social Network"の映画の最初の方のスピード感」とか、
ぶっちーはまあ、なかなかのミーハーちゃんだよな。
そしてそのミーハー心はせいぜい、半日くらいしか持続しないんだろうな。
だからゴールドマンサックスのインターンも3日でやめちゃったりするんだろうな。

ぶっちーはきっと面接では、その会社が求める人物像を鮮やかに演じ切る「○○ごっこ」を結構楽しんでるんだと思うんだけど、
面接が終わって会社の外に一歩出たら「バッカみたい」とか思っちゃって、急にどうでもよくなっちゃうみたいな感じじゃない?
最初はちょっとしたミーハー心で興味持つんだけど、いざ現実を見ると途端に冷めちゃう的な。
思わせぶりな態度で面接官を惑わせて、やれやれ全く魔性の女だ。

まあ、かく言う俺もぶっちーと同じく、
ミーハーな自分とミーハーになり切れない自分の狭間で、
「○○ごっこ」と「バッカみたい」の繰り返しだよ。

六本木のコンサル会社で働いてたときはたぶん、六本木のコンサル気分が味わいたかったんだろうし、
代官山のオサレオフィスで働いてたときはたぶん、代官山のオサレ気分が味わいたかったんだろうし、
渋谷のインターネット企業で働いてたときはたぶん、渋谷のインターネット気分が味わいたかったんだろうし、
メジャーリーグの仕事してたときはたぶん、アメリカを飛び回るスポーツライター気分が味わいたかったんだろうし、
どれも最初は「○○な俺、イケてる!」っていう浅はかなミーハー心でそこそこ自己陶酔できるんだけど、
すぐに「違う、俺が本当にやりたいのはこれじゃない」って俺の中のブルーバードが暴れ出して、
そんなこんなであっち行ったりこっち行ったりしながらフラフラ生きてたら俺の履歴書は崩壊し、 
もう仕方ないから「俺がそのときやりたいことをやる」という事業内容の会社作ろう、と(←今ココ)。
それがまさに、スプラッシュ・ヒッツ・マウンテンプロダクションね。
夢の乗り物ちゃうで、覚えといてや。

まあそんなわけで、ぶっちーと同じく飽き性でミーハーちゃんな俺は一体、
いつどこでこんな凶暴なマイブルーバードちゃんを育てちゃったのかって考えてみるとさ、
やっぱ満場一致でICUだと思うのよ。

だってさ、「卒業後3年以内の離職率が日本一高い」ことを誇るような大学だぜ?
そんなブルーバード養成所に5年もいたら、俺たちが今こんな感じなのも仕方ないよ。

とにかくICUにいた頃はさ、ただただ純粋に毎日が愉快で楽しかったんだよね。

夕方起きて学校に行けば食堂でもりおくんと鉢合わせて、
新Dの喫煙所に行けば七海やリョータが暇を持て余してて、
赤髪のファッショニスタがふにゃふにゃ歩いてると思ったらぶっちーで、
ハヤトは学校にすら来てなくて消息不明で。
ダメそうな奴は大体友達、ダメそうな奴と大体同じ。
東京生まれ男子校育ちの俺が見つけた東京砂漠のユートピア。
ユートピアすぎてまあ、ちょっと長居しちゃったけどさ。
単位なら置き放っしてきた教室に。
学費が学費なだけに、マジ親に迷惑かけた本当に。
だが時は経ち今じゃ雑誌のカバーには全然なってないけど、
まあメジャーリーグ専門誌でコラム連載させてもらうくらいにはなったしさ。
はじめて雑誌に俺の記事が載ったとき、母親は俺より喜んでくれたしね。
ちなみに母親はこの交換ブログも読んでるらしいんだけどさ、
この前実家に帰ったら「ぶっちーの待ち合わせの記事、面白かった」って言ってたよ。
あの記事、やたら女性読者からの評価が高くて正直ちょっと悔しい。
あ、母親はあと「ぶっちーの将来が心配」とも言ってた。
まあ将来を心配されることには慣れてるだろうけど、そんな焦る必要はないさ。
俺たちは遥かな未来目指しMaster Key握り締め出発したばかりだからな。
そこらじゅうで幅きかすDON DADAにはまだまだなれそうにないけど、
交換ブログ書いたらマジでNo.1の東京代表トップランカーくらいにはなってやろうぜ。

というわけで、これからも仲間たち親たちファンたちに感謝して、
荒れたオフロード一緒に進もうな。





2015.11.16
ハル