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ぶっちー、

お返事ありがとう。

この交換ブログはじめてからもう1ヶ月経ったな。
俺たちの人生における仕事続いた期間の平均より長いかもね。
1周ヶ月記念にバリ島あたりでパーティしたい気分だよ。
アラサー男女のバリ島パーリナイッってね。

この前も書いたけど、交換ブログって相手がいるからいいよね。

俺がここに書く文章には、ぶっちーという明確な読み手がいる。
顔の見えない不特定多数の読者より先に、まずぶっちーがいる。
だから俺は、他の誰でもなくぶっちーに伝えたいことを書く。
「ねえねえ聞いてよぶっちー」って、いつもお茶するときみたいなノリでね。
そうすると、不思議と自分が思ってることを素直に書けるような気がするんだ。

今の世の中には、色んな“コンテンツ”が溢れてるけどさ。 
俺、究極のコンテンツってラブレターだと思うんだ。

ラブレターって、当たり前だけど特定の誰かに向けたものじゃん?
メッセージを伝えたい明確な相手がひとりいて、
その人ただひとりの心を動かすために言葉を紡ぐ。
相手の性格とか考えて、これを読んだらどんな顔するかとか想像して。
ときには二人の間でしか通じない言葉とかを織り交ぜながら。
他の人が見ることを一切想定しない(というか見られたくない)、
完全に二人の世界で完結するクローズドなコンテンツ。

でも、誰かが誰かに向けて書いたラブレターって、
きっと誰が読んでも超面白いと思うんだよね。

全然知らない人が書いたラブレターを道で拾ったとするじゃん。
書き手のことも相手のことも知らないんだけど、読んだら絶対面白いと思う。
「二人はどういう関係なのかな」とか、色々想像できて。
「あー、この気持ちわかる」とか「このセリフはキモいw」とか。
明確な誰かに向けて作られたパーソナルなものだからこそ、
たくさんの人の心を動かし得ると思うんだ。

今、世の中に溢れてるコンテンツってさ、
ラブレターとは真逆の、誰でもない誰かに向けて作られたものばっかりじゃん?
J-POPの歌詞とか、インターネットの記事とか。
「あなたに会いたくて」の「あなた」って誰だよ、みたいな。
「日本人が旅に出るべき12の理由」の「日本人」って誰だよ、みたいな。
「全米が泣いた」の「全米」にハワイとアラスカは含まれてるのかよ、みたいな。
曖昧すぎてリアリティがない。

でも、これがたとえば「ぶっちーに会いたくて」とか、
「ぶっちーが旅に出るべき12の理由」「全ぶっちーが泣いた」とかだったら、
一気に超リアルになるじゃん。

「日本人が旅に出るべき12の理由」とか言われてもさ、
どうせ「視野が広くなる」とか退屈な一般論だろ?って感じだけど、
「ぶっちーが旅に出るべき12の理由」とか超リアルじゃん。
「え、ぶっちー旅に出るべきなの?! 12もあるの?! てかぶっちーって誰?」みたいな。
たとえぶっちーを知らなくても、そこにはぶっちーという明確なパーソナリティが存在しているから、
読み手にとってもリアルなものになると思うんだ。
 
今の世の中は、色んなものが何となく「みんな」に向けて作られてるけど、
誰でもない誰かに向けて作られたものは結局、誰の心も動かさないと思うんだ。
100万人のために歌われたラブソングなんかに、俺は簡単に想いを重ねたくはないんだ。





この交換ブログで、俺はいつか全米を泣かせたいね。

2015.06.16
ハル